隻履達磨 (せきりだるま)


禅宗の初祖達磨の画像は、禅宗の隆盛に従い数多く描か れます。それらは達磨の説話に基づき幾つかのバリエーションがあります。その1つが、「隻履 達磨」です。片方の履物を持った達磨像です。
―達磨が没し中国の熊耳山に葬られた後、魏の宋雲という僧侶は履の片方を持った異僧に出会い ました。どこに行くのか尋ねたところ、その異僧は西天(イン ド)に帰ると言いました。宋雲は帰国した後、帝にこの話をしました。帝は達磨の墓を開かせたところ、棺は空で、中には履の片方のみが残されていました。帝 はこの片履を少林寺(達磨の修行した寺院)に供養しました。―
「隻履達磨」とは、宋雲が出合った、インドに帰る途中の既に没した達磨の姿なのです。この画 題は大変好まれ、文人の作も含めて多く残されています。左は、 佐久間鉄園という近代日本 画家の手によります。

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