日本、中国で多く描かれた画題に、花鳥図があります。文字通り植物と鳥を配する図です。様々な動植物が登場し、鶏や鴉、雀のような日常生活に密接な鳥も描かれる一方、鳳凰など架空のものも表現されます。
花鳥図に秀でた名人も多く、中国明時代の呂紀などがいます。
これら花鳥図に描かれた風景が、現実に存在したかどうか、あるいは実際の風景を眺めて絵師が描いたかどうかは
美術を考える上で大きな課題となっています。 仮に実際の風景に着想を得ていたとしても、過去の何らかの伝統に従って制作される場合も多いのです。また、花鳥、特に植物の季節を丹念に調べていくと、同時期に存在できないものが絵画の中で並存している場合があります(例えば、春の花と秋の草など)。異なる季節を敢えて配置する、あるいは巡らせるという意識もあり、美しい絵画の中に色々な思想が混ざっているのです。
左の絵画は、湖堂静という画家が描いたように思われますが、詳細は不明です。時代は湖堂が活躍した大正時代にあたります。
