【 寿老人図 】 白 隠

寿老人は福禄寿とも。中国でできた延命神。寿命を司る星で、その化身が福禄寿。背が低く長頭で、杖に経巻を結び、鶴を伴う。宋嘉祐中の道士天南星の化身とも、南極星の化身とも。日本で七福神に加えられたのは室町以後のことである。
白隠は『荊叢毒蘂』の「玄隆居士が八十を寿ぐ、并びに引」でつぎのようにいう。

貴ぶ所の者は、居士が即今聴法底{ちようぼうてい}の心なり。是を西竺の大神仙と名づけ、此を南極の老人星と謂う。
あるいは『夜船閑話』(30丁裏)では、自己即ち是れ天地に先つて生ぜず、虚空に後れて死せざる底の真箇{しんこ}長生久視の大神仙なることを覚得せん。
また『遠羅天釜』上、18丁表にも同じ文が出る。自家の中にある真人を覚得すればそれがすなわち達磨の宗旨にかなうのであり、それこそが長寿の源である、という趣旨であろう。


芳澤勝弘 ( 龍雲寺コレクションより )

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